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パス ― その神話 (その1)

・・・という興味深い記述があるのは、松田道弘氏の著作「トランプ・マジック・スペシャル(1993年:筑摩書房)」の「コントロール」の章です。

久々に読んだ同氏の名著に、ここ数年のパスに対する自分の考え方を裏打ちしてくれる文を発見して納得。この本、もう長い間読んでいなかったし、こんな文があったことさえ忘れていました。

はじめに神話がありました。で始まる本文は、1868年にフランスの天才的マジシャン、ローベル・ウーダンが著した「奇術と魔法の秘密」に「パスはカード奇術にとって重要な技法であり、何よりも先に習得すべきであり、パスなくしてカード奇術を演じることは不可能である。」と曰(のたま)ったことにより、パス崇拝神話が始まり、その後、プロフェッサー・ホフマンが「モダン・マジック」なるベストセラー本の中で「パスはカード奇術のバック・ボーンである」と、さらに神話を堅固なことにしたようです。

一番難しく、一番解説が難しい技法をカードマジック習得のための最初の必須科目にしてしまったホフマンの文章を、松田氏は「罪つくり」と表していますが、全く同感ですね。

さらに同書から引用すると、パスが初めて文献に表われるのは、1793年のフランスに遡るようですが、その著者ギュヨー(Guyot)は、「誰にも少しも気付かれることなく、巧妙にパスが出来るように練習することがカードマジックをやるには必要」であり、「カードが音を立てないように、あまり派手な動作をしないで行うことが大切」、と説いているそうです。

あったりまえのことをモノモノしく説明する胡散臭さと、閉鎖性を感じます。

さらに、「これらは練習次第で、たやすくできるようになるだろう」と書いているそうです。

奇術、マジシャン、というのもが特別な存在である必然性があった時代のことだと思いますが、今の世にも、ありそうな話です。

こうしたパスへの信仰が崩れてくるのは、1930年代であると文章は続きますが、この続きは次のブログ記事で・・・・。

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