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インビジブル・デックの演出方法のひとつ

Taji Magic(タジマジック)さんという凄腕のマジシャンがいらっしゃいます。

テレビでも何度も取り上げられているので、ご存じの方も多いと思いますが、東京、中野にある昭和温泉という銭湯と、マジックを両立させているという、非常にユニークなマジシャンです。

先日テレビを見ていたら、お笑い芸人がこの昭和温泉を訪ねてタジマジックさんのマジックに魅了される、という筋書きのバラエティをやっていました。

タジさんのマジックは相変わらず魔法に近い演技で、ただただ楽しんで拝見しました。

この中で、一点なるほど・・・と思った演技が、インビジブルデックの別の使い方です。

インビジブルデックは、「見えないトランプ」の演技が基本ですが、ここでのタジさんはちょっと変わった方法で奇跡を見せています。

お客さんに一枚、好きなカードを思ってもらう。 それをデックの中にイメージとして返してもらう。

例えば「ダイアの2」。 そこで、「実は僕も好きなカードがあるのですが、それはクラブのQです。」

もし、今デックに返してもらったイメージのカードが、僕の好きなカードと一緒になっていたら、不思議ですよね? と言いながらケースからデックを取り出し、クラブのQの下に一枚の裏向きのカードがあるのを示し、演出を加えながら表にすると、それがダイアの2・・・という内容です。

素晴らしい演出です。 

但し、上記の手順だけをそのまま演じても、タジさんが見せたような奇跡にはならないと思います。

実は、この「ダイアの2」をお客さんが選ぶ前に、もうひとつ別の「好きなカードを言ってください」という演出があって、それがハートのA。 そしてデックの下に「ハートのAを選ぶ」という予言が書かれているという、強烈な演技があるのです。

・・・で、それじゃもう一人の方、好きなカードを思ってくれますか? 

というように、全てが予言というテーマの演出に巧みに組み込まれているのです。 

だから、「僕の好きなカードはクラブのQですが・・・」などと、普通だったら少々不自然な前提が成り立ってしまうのです。 

インビジブルデックの使い方について、私は最初勝手な推測をしました。ペアになるカードが絵札やエースでなかったら、この演技にもっていかず、他の演技でダイアの2を出したのではないかな? と・・・・。

つまり、「僕が好きなカードはXXXです。」という対象は、絵札とかエースとか、お客さんから見ても目立つカードであって、それがマジシャンの選ぶカードとして自然である様なカードかなぁ、と。

僕の好きなカードはハートの6です。 というと・・・ なんか、どこかで、「なんでハートの6?」という潜在的疑問が湧くのではないかなぁ、と。 

もし、お客さんの思ったカードが「スペードの5」だったりしたら、「僕の好きなカードはハートの8で」という変わりに、別の演技に運んで、インビジブルデックの効果を披露するのかなぁと、これが私の勝手な推測です。

しかし、よくよく考えてみれば、マジシャンが好きなカードとして特定するのは必ずしも絵札やエースでなくてはならない道理はなく、思いついたカードとして堂々と宣言すれば良い話ですよね。

タジさんの予言ものが、多くのエキボック(お客さんの応答によって、いくつかのシナリオに分岐していく)を織り込んでいるのかな、と勝手に思った故の推測でした。

インビジブルデックの様に古典的なトリックデックも、研究すれば様々な演出が考えられるという良い見本だと思いました。



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